【ChatGPT】要約に向いている動画の探索① 英語のニュース動画

前に作成したブログ記事では、スティーブ・ジョブズのスピーチを題材にしたが、練られたスピーチから要約して、エッセンスを抽出するのは、まだまだ難しいと思った。それであれば、どのような内容が要約に向いているのか、いくつか試してみた。

 

◆対象動画と結論

対象としたのは、こちらの動画。ウクライナ戦争にかかり、米国からウクライナに戦車の供与に関するニュース報道。全体で約4分で4名のスピーカーがいるため、少し難易度が高いと思ったのだが、元の文章よりもChatGPTの要約文の方が要点を掴めた

当然のように使われた固有名詞を戦車であること明示してくれたこと、各専門家の主張を整理しており、とても分かりやすい。しかしながら、ChatGPTは不正確な情報を正しいかのように出力することもあるので、専門的で高度な議論を要約した場合に、ChatGPTの出力をそのまま信じるのは危険であるかもしれない。別途、自分の得意分野で検証してみたいと思う。

www.youtube.com

Retired general predicts when Ukraine will see new tanks - YouTube

◆ChatGPTが要約した文章。

トランスクリプトからChatGPTで要約した文章は以下の通り。

Retired Lieutenant General Mark Hurtling and former U.S Ambassador to Ukraine William Taylor discussed the potential impact and timeline of the U.S and Germany sending tanks to Ukraine. General Hurtling predicts that the Leos, tanks already in Europe, will be on the battlefield within two to three months. However, the Abrams tanks, which are only used by the U.S, may take six to eight months before they are ready for use due to logistical and training challenges. Ambassador Taylor believes that this decision is the right one, and that Secretary Austin played a key role in securing the deal. U.S officials have also reportedly been encouraging Ukraine to shift their tactics and focus on a more mechanized counter-offensive in the spring.

DeepLで日本語訳すると以下の通り。

マーク・ハートリング退役中将とウィリアム・テイラー前駐ウクライナ大使が、米独がウクライナに戦車を送ることの潜在的影響とスケジュールについて議論した。ハートリング将軍は、すでにヨーロッパにある戦車「レオ」は2〜3カ月以内に戦場に投入されると予測している。しかし、米国だけが使用しているエイブラムス戦車は、物流や訓練の問題から、使用できるようになるまで6〜8カ月かかる可能性があるという。テイラー大使は、この決断は正しいものであり、オースティン長官が取引成立のために重要な役割を果たしたと考えている。また、米国当局はウクライナに対し、春には戦術を転換し、より機械化された反攻に重点を置くよう促しているという。

Deeplで日本語訳したスクリプト全文は、以下の通り。ウクライナのゼレンスキー大統領が「ジエリンスキー大統領」と翻訳されているが、DeepLの問題であり、むしろChatGPTの要約分の方が重要なポイントを押さえており、正直、元の文章を読むよりも要点がわかりやすい。

特に戦車について、「レオ」はドイツの「レオパルド」戦車で、「エイブラムス」は米国の「M1A1エイブラムス」戦車のことを指すと思うが、元の文書では、戦車が明示的でないため、ChatGPTの要約の方が要点を掴みやすいと思った

◆ChatGPTの日本語翻訳文

参考までであるが、ChatGPTで日本語に翻訳すると以下の通り。日本語訳が難しい箇所が、アルファベットのまま残っているのも、個人的には共感をもてる。DeepLの方が日本語がこなれているものの、ChatGPTの日本語でも十分な感じがする。

引退軍人のリチャード・ハートリング将軍と元米国大使のウィリアム・テイラー氏は、アメリカとドイツがウクライナに戦車を送る可能性とタイムラインについて話しました。ハートリング将軍は、すでにヨーロッパにいるLeo戦車が、戦場に2〜3か月以内に配備されると予測しています。しかし、アメリカだけが使用しているAbrams戦車は、物流やトレーニングの課題のために6〜8か月かかる可能性があります。テイラー氏は、この決定が正しいと考えており、セクレタリー・オースティン氏がこの交渉に重要な役割を果たしたと評価しています。米国政府はまた、ウクライナに対して、春に南部の地域を取り戻すために、より機械化された反攻戦を展開するよう促していると報じられています。

 

以上