生成AIもGPUから専用半導体(ASIC)に移行するか

エヌビディア社の決算が好調であるが、この利益率はいつまで続くのだろうか。

以下の記事では、マイクロソフト社がエヌビディアに大量発注したことが材料となり、エヌビディア社の株価が急騰した。

仮想通貨・暗号通貨もかつてはGPUでマイニングしていたが、現在ではASIC(特定用途向け集積回路)でのマイニングが主流となっている。

[31日 ロイター] - 31日の米株市場で、半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabの時価総額が約3300億ドル増加した。米市場上場企業の1日の伸びとして過去最大を記録した。
この日は半導体関連を中心に買いが入り、エヌビディアは13%近く上昇した。マイクロソフト(MSFT.O), opens new tabが30日の決算発表で、人工知能(AI)関連設備投資の大幅な増加を明らかにしたことからエヌビディア製プロセッサーの強い需要が続くとの期待が高まった。

jp.reuters.com

ASIC(英: application specific integrated circuit、特定用途向け集積回路)は電子部品の種別の1つで、特定の用途向けに複数機能の回路を1つにまとめた集積回路の総称である。通常は「エーシック」と発音され、表記する場合は日本でも「ASIC」である。

ja.wikipedia.org

 

Google社のスマートフォンは、NPUを搭載するなどアルゴリズムベースの性能向上が難しく、技術が成熟してきたら、専用半導体の方が、消費電力や計算速度の観点で優位性が高い。

NPU
「Neural Processing unit(ニューラル プロセッシング・ユニット)」の略称で、AI(人工知能)を高速処理するために設計されたプロセッサのこと。「AIプロセッサ」とも呼ばれる。機械学習ディープラーニングに最適化されている。

swri.jp

 

そんな中、以下の記事を見つけたので、メモのため整理。

note.com

ざっくりと要約すると以下の通り。

Groq社が開発したLPU (Language Processing Unit) と呼ばれる新しいAI半導体技術について、そのエヌビディアのGPUに対する優位性や課題、そしてAI半導体業界への潜在的な影響を分析しています。

LPUのGPUと比べた特徴は以下の通り。

- 大容量のオンチップメモリによる高速なモデルパラメータアクセス

- 高速なチップ間通信による大規模モデルの分散処理

- 決定論的な実行による推論結果の再現性

- 高い電力効率

- 消費電力はGPUの1/10程度と非常に効率的

- 機器購入コストはGPUより高額だが、製造コストは低いとされる

 

Groq社は、主に推論フェーズに焦点をあてサービスとして提供しているが、将来的にはエヌビディアの競合になりうると考えるが、 現時点では、エヌビディアのデータセンター向けAI半導体事業の約10%程度に影響する可能性があるくらいで、脅威にはまだ遠い。将来的には推論分野でのシェア拡大が予想され、要注目の技術と考える。

 

また、以下の記事でも言及している通り、供給制約に直面しているHBMを使わない点にも優位性があると考えられる。現状では、Groqは特定の用途(低遅延が重要な場合)で優位性があるものの、全体的な経済性はまだNvidiaに分がある状況には変わりない。エヌビディア社も対抗すると思うが、Groqの次世代チップ(2025年後半予定)で状況が変わ理、技術革新のスピードがより早くなることに期待したい。

www.semianalysis.com

rozetta-square.jp 

 

以上